2000年11月18日

「入れ歯について」

柳下歯科医院 院長
柳下 道郎 先生
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「義歯」は何のために入れるのか? この3つが根本的なことと考えられます。

入れ歯
全部床義歯局部床義歯
(歯が1本でもあれば、こちらです)

 
歯が1本ない人の場合
入れ歯ブリッジ
長所型をとってすぐに入れられる。
隣の歯をほとんど削らないで針金がかけられる。
自分の歯のように噛める。
取り外して洗浄しなくて済む。
短所取り外しをしなければいけない。
毎日洗わなければいけない。
食べている時にカタカタ動く。
隣の健康な歯を削らないと作れない。

ブリッジを入れるために削った両隣の健康な歯は、削った時から「虫歯」として認識されます。

先生によっては「ブリッジのほうがいい」と決めてしまっている場合もあります。
また、状態によっては「入れ歯が入れられない」「ブリッジにはできない」場合もあります。説明をよく聞きましょう。
どちらか選ぶのは患者さんなので、「入れ歯」と「ブリッジ」の2つの方法がある、ということを覚えておいてください。 「保険で治らない歯は1本もありません!」
親知らずを抜かして、全部で歯は28本。これが虫歯でも歯槽膿漏でも何によってでも、とにかく無くなったものを補う方法として
保険がきかない症例はありません。

歯の治療は高額になりやすいので、きちんと聞くことがトラブルを未然に防ぎます。

入れ歯を作る
金属床保険のもの
(レジン床=プラスチック)

まずは1回、保険で作ってみましょう。入れてみなければわかりません。
保険の歯を作って1回で合う人もいれば、合わない人もいる。
金属で作ったからといって全員に合うわけではありません。
1年に1回作り直す人もいれば、30年作り直さない人もいます。

1ヶ所歯が欠如したまま放っておくと、生き物である歯は空いた空間にどんどん伸びてきます。
そして噛み合わせのバランスが崩れることで、偏頭痛や背骨が曲がる…といったことも起こってきます。
ですから、空いてしまった部分はとにかく補うことが大事です。


金属床保険の歯
長所入れ歯の厚みを薄くできる。
熱伝導率がよい。(食べ物の温かさ、冷たさが感じられる)
吸水性が少なく体質変化が少ない。(割れにくい、変形しにくい)
舌感がいい。(ベロの感じがスムーズ)
調整がしやすい。
短所調整がしづらい

金属床が折れにくい、ということは保険の歯は折れやすい?
でも、折れにくくすることが保険でできます。(補強線を1本入れます)

長い目でみれば、保険の入れ歯でまめに調整していくほうがお得です。

なぜ調整するの?
土手(歯茎)は変化していくので、入れ歯に当たる部分も変化します。
痛くないように、それに合わせて削って調整をする必要があります。
入れ歯をしていると、土手を刺激している状態になっています。刺激されている部分はなくなってしまいます。
ぴったりする金属床のものは土手がなくなりやすい、ということもいえます。

保険で入れ歯を作る場合、半年に1度しか入れ歯を作れません。
反対にいえば、「半年に1度も作れる」わけです。1回作ってみて合わなければ調整して、また半年後に作ってみる。
それでも合わなければ また半年後にもう1回作ってみる。
何回も作ってみて、どうしても納得がいかなければ自費の入れ歯を考えればいいのではないでしょうか。

65才以上になってくると…

これらがストレスとなって老化につながります。
例えば など、今まで無意識にしていたことを考えてするようになることはストレスになります。
ですから合わない入れ歯をしていることもストレスを生む原因になります。
生まれてから死ぬまでの老化を曲線で描いた時に、なるべくなだらかな曲線になるようにすることが大切です。

入れ歯は夜寝るときははずしましょう。
はずすことで歯茎の血行がよくなり、健康な状態を保てます。
残っている歯が少なく、また歯軋りのくせがある人は入れ歯を入れたまま寝てもらい、起きてから1〜2時間はずした時間を持ちましょう。

入れ歯の臭い
原因はデンタープラク(カビの一種)です。毎日の歯ブラシ、洗浄は必要です。
洗浄剤で酵素分解することで、入れ歯の歯石をとり着色もできます。

何か不満があれば先生に相談しましょう。できることとできないことがありますが、できることのほうが多いです。

我慢しない 「入れ歯ははじめは痛いもの」と自己判断で我慢しないでください。
傷がついて、そこから病原菌が入る可能性があります。

80歳で20本、歯を残す
これは「80歳で健全に20本残す」ということです。
(グラグラの歯は「歯」ではありません。自分の体が異物とみなしているからグラグラしてくるのです。)
歯槽膿漏は必ず起きてくるものです。
若い頃は歯のカルシウム密度が高い人の場合は、歯石の出す酸に歯が負けません。虫歯になりづらい。
でも、歯石は溜まることで歯茎にダメージをあたえます。これが歯槽膿漏です。
こういう人は虫歯になっていないから歯医者さんにずっと行かず、40歳代、50歳代ではじめて歯槽膿漏の治療に行くようになります。
ですから、ケア(歯石の除去)はまめに行っておくことで歯の健康を長く保つことができるのです。
「半年に1度、1年に1度定期検診に来てください」とよくいわれると思いますが、人によってことなります。
理想的には一ヶ月に1度やるのがよいでしょう。

大切なこと



患者さんは虫歯で夜眠れなくなってから、歯医者に来るんです。いつから虫歯なのかと聞くと3ヶ月前から、とか言う。
なんで来なかったか? 痛くなかったから。痛くなると来るんです。みんなそうです。
いいんです。来たことによって、そこからの状態から治療が始まります。来たということは、少し通うわけだから話ができる。
まずこの1歩。何か起きないとみんな歯医者には行きません。
歯は脳に近いところを削られるわけだから、とても恐怖心がある。痛みもあるし。本当に痛くならないと来ない。
それはそれでいいんです。「遅すぎる。なんでこうなるまで放っておいたんだ。」というようなことは関係ないんです。
その人が来た段階から治療を開始します。それが例えばあと1ヶ月で歯が取れてしまう段階であっても。

たくさんのお話の中から、一部分をご紹介させていただきました。   NF  kaneko


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